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三つの願い:合評の3

 投稿者:長岡曉生  投稿日:2010年 6月28日(月)19時30分12秒
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  ★力の行使と失望
世間に戻った主人公は、第一の願いの力を種々に試し、ついには巨万の富を築く事に成功するが、その状
況に退屈とむなしさを覚え始める。
そう、解決するのに困難な問題を抱えていないと、人生は退屈になるのだ。
バード・ブレインは、5年間の隠遁の後、グレイ・ブレインと名乗る富豪紳士として登場する。

★エヴァ・マリー・ゼノンとの再会と別れ
作中で、この章が最も美しく描かれている。
エヴァはアラム神話での人類最初の女性の名、マリーはイェシュアの母の名。著者はこの二つの組合わせ
で理想の女性像を示唆し、ゼノンという名で彼女の富に惑わされない思想的確立を表わしたのであろう。

★失望、そして恐ろしい願い
エヴァの失踪後に、主人公は長い時間を掛け手を尽くして彼女を探そうとするが、彼女は姿を見せない。
数ヶ月後に届いたエヴァからの手紙で、主人公と読者は彼女の失踪の原因を知ることになる。
彼女に会えない苦しさに失望し、主人公は恐ろしい願いを掛けてしまう。
三つの願いに対し、著者が仕掛けた巧みなプロットが、ここで明かされるのだ。

エピローグに対する評は、幻の続編その1と纏めて行なう事にします。
 
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